川湯温泉 仙人風呂

和歌山県の南部、紀伊山地の麓に位置する「田辺市本宮町」。周辺は世界遺産「熊野古道」の玄関口であり、その自然の美しさが訪れる人々を魅了します。そんな田辺市本宮町の大塔川沿いにある「川湯温泉」の中の名物が「川湯温泉 仙人風呂」です。

「川湯温泉」は名前の通り川が流れる川原を掘れば温泉が湧き出てくるという、秘湯の温泉好きにはたまらないスポット。そして「仙人風呂」はその「川湯温泉」を代表する名物風呂です。「仙人風呂」の最大の特徴は、そのスケールの大きさです。日本でもトップクラスを誇る露天風呂と言われていて、100人以上は入れそうな大きな露天風呂が河原に登場します（年によって多少湯船の大きさは変わります）。その光景は圧巻です。しかも「仙人風呂」は12月から2月の3ヶ月間しか入ることができないという冬季限定で、一年に一度しか体験できない特別な温泉となっており、地元の人々や観光客にとっての大きな楽しみとなっています。無料で利用できることも魅力の一つです。

大胆に大塔川の川原の一部をせき止めて作られた露天風呂なので実際に入浴してみると、まるでお湯の川に浸かっているような不思議な気分になります。そして足元からプクプクと湧く源泉が身体全体で感じられます。お湯の温度は川の水を利用して調整しているので日によって異なります。さらにこれだけ大きな浴槽なので場所によっても違います。温泉の広さを活かして、自分の好みの場所を見つけて入浴するのも楽しみの一つです。

ちなみに「仙人風呂」は混浴というのも特徴の一つですが、水着やＴシャツを着て入ることが必要です。そのため、恥ずかしさもなく温泉を楽しむことができるのも魅力です。脱衣所も簡易的なものですが、用意されています。着替えやすい服装で行かれるのがオススメです。

また、「川湯温泉」では、自分で川原を掘って温泉を作るというユニークな体験もできます。温泉が湧き出るまでの過程は楽しく、家族や友人と一緒に楽しむことができます。川のせせらぎを聞きながら自分だけの温泉を作り上げるという特別な体験は、他では味わえないものです。川原の砂利を掘っていけばすぐに温泉が湧き出てきますが、しっかり入浴できるほどの大きさまで掘り起こすのはとても大変です。チャレンジされる方は覚悟し挑戦してみてください（笑）。

冬季限定で楽しめる日本一広い露天風呂「川湯温泉 仙人風呂」。毎年「仙人風呂」がオープンするのを楽しみにしているリピーターも多いそう。大自然に囲まれて天然温泉を存分に堪能すれば日頃の疲れもすっかり癒やされそうですね。